学長挨拶
・加速する少子高齢化や人口減少社会の進行、地域社会の関係性の希薄化などを背景に、生活上の課題や福祉ニーズが複雑化・複合化しています。
・また、社会情勢の変化や物価高騰などの影響により、経済的に困窮されている世帯の増加や、孤独・孤立の問題が深刻化するなど、新たな課題が顕在化しており、福祉サービスに求められる役割は、従来の枠を超え、増大する一方です。
・こうした中、国では、地域共生社会の実現に向け、分野や制度の枠を超えた支援として、相談支援や社会参加の促進、地域づくりを一体的に進め、誰一人取り残さない支援体制の構築を目指す取組みが進められています。
・更には、子育て支援や高齢者・障害者福祉の充実、孤独・孤立対策なども強化されており、地域における支え合いの重要性は一層高まっています。
・このような福祉を取り巻く環境の変化の中で、質の高い充実した福祉サービスを提供していくためには、従来にも増して、社会福祉の多機関多職種の協働や連携、福祉人材の質の向上、職員の職場定着の促進に向けた対応が重要不可欠です。
・福祉従事者の人材養成・育成機関としての富山県福祉カレッジでは、次の5つの研修体系に沿ってカリキュラムを編成し、実効性のある研修となるよう努めます。
1 ソーシャルワーク研修
・ 複雑化する福祉課題に対応するため、従来の福祉の枠を超えた職種横断的、専門職志向型研修を通して、幅広い専門職相互の連携強化に寄与します。
・ コミュニティソーシャルワークの基本及び実践を通した事例検討を行い、地域福祉活動の中核を担う福祉従事者の資質向上を図ります。
2 ケアワーク研修
・ 新しい福祉・介護機器の情報を提供するほか、福祉・介護機器を活用することで、利用者自身の自立を引き出し、介護職員の身体に負担の少ない介護技術を推進していきます。
・ 施設の求めに応じて、施設及び施設職員が抱える諸問題への対応策などについて、積極的に研修テーマに取り入れます。
3 経営支援研修
・ 社会福祉法人のニーズ対応型サービス開発と経営を考えるセミナー等を実施します。
4 階層別研修
・ 職員自らがキャリアアップの道筋(キャリアパス)を描き、それぞれの段階に応じて求められる能力を習得する、生涯研修課程を初任者から管理職員まで幅広く実施します。
・ 職歴や経験に応じて求められる知識やスキルの習得を支援します。
5 目的課題別研修
・ 福祉施設のサービスの質の向上を推進できるように支援します。
・ 介護支援専門員、民生委員・児童委員等種別に応じた各種研修を階層ごとに実施します。
・福祉カレッジでは、今後の研修のあり方について、幅広く県民の皆さんからのご意見にも耳を傾け、積極的にカリキュラムに反映していく所存です。忌憚のないご意見をお寄せいただければ幸いです。
・当カレッジの研修が県民のニーズに的確に応え、実り大きなものとなりますことを祈念いたします。

令和8年4月
富山県福祉カレッジ学長 大橋 謙策