H30年度 学長挨拶

学長挨拶

高齢化の著しい進展や共働き世帯の増大等による子育てや介護の支援ニーズの高まり、核家族化・ひとり親世帯の増加、地域のつながりの希薄化、低所得・貧困層の拡大、さらには福祉課題の複合化など、福祉サービスに求められる役割は、従来の枠を超え、増大する一方です。

こうした中、国においては、地域住民や地域の多様な主体が「我が事」として参画し、人と人、人と地域資源が世代や分野を超えて「丸ごと」つながることで、住民一人ひとりの暮らしと生きがい、地域をともに創っていく「地域共生社会」の実現を目指しています。

また、人材確保の面からは、キャリアアップの仕組みが構築され、介護や障害、保育の技能・経験を積んだ職員に追加的な処遇改善が行われるなど、福祉サービスを安定的に提供する施策にも取り組まれています。

このような福祉を取り巻く環境の中で、質の高い充実した福祉サービスを提供していくためには、従来にも増して、福祉人材の質の向上、ひいては職場定着の促進に向けた対応が重要不可欠です。

福祉従事者の人材養成・育成機関としての富山県福祉カレッジでは、次の4つの研修体系に沿ってカリキュラムを編成し、実効性のある研修となるよう努めます。

1 ソーシャルワーク・多職種連携研修

・ 複雑化する福祉課題に対応するため、従来の福祉の枠を超えた職種横断的、専門職志向型研修を通して、幅広い専門職相互の連携強化や実践的な課題に取り組みます。

・ コミュニティソーシャルワークの基本及び実践を通した事例検討を行い、地域福祉活動の中核を担う福祉従事者の資質向上を図ります。

2 ケアワーク研修

・ 新しい福祉・介護機器の情報を提供するほか、福祉・介護機器を活用することで、利用者自身の自立を引き出し、介護職員の身体に負担の少ない介護技術を推進していきます。

・ 施設の求めに応じて、施設が抱える諸問題への対応策などについて、積極的に研修テーマに取り入れます。

3 福祉サービス経営研修

・ 職員自らがキャリアアップの道筋(キャリアパス)を描き、それぞれの段階に応じて求められる能力を習得する、生涯研修課程を初任者から管理職員まで幅広く実施します。

・ 法人のニーズ対応型サービス開発と社会福祉事業の経営を考えるセミナーを実施します。

4 目的課題別研修

・ 福祉施設自らが意識を高め、研修に取り組むことにより、サービスの質の向上を推進できるように支援します。

・ 職員の定着を促進し、福祉従事者一人ひとりが問題意識を持って前向きに業務に当たることができるよう、組織の活性化に着目した研修を実施します。

 

福祉カレッジでは、今後の研修のあり方について、幅広く県民の皆さんからのご意見にも耳を傾け、積極的にカリキュラムに反映していく所存です。忌憚のないご意見をお寄せいただければ幸いです。

当カレッジの研修が県民のニーズに的確に応え、実り大きなものとなりますことを祈念いたします。

学富山県福祉カレッジ学長 大橋謙策

平成30年2月

富山県福祉カレッジ学長  大橋 謙策